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人が移動するか情報に移動させるか? 新卒での就職先は運命の分かれ道でした。

こんなニュースを目にしました。

わたしは大学四年生の時、40単位とらないと卒業できないような劣等生でしたが、確実に単位をくれるゼミには比較的出席していました。

経済学部のゼミでは「東京一極集中と資産課税」というテーマで学び、卒論のテーマは「東京一極集中」について書きました。

大学時代は、バレーボールのコーチくらいしか一生懸命に取り組まなかったわたしでしたが、それでも自分なりに、就職活動をしました。しかし、インターネットもやる気もない時代(やる気と時代は無関係ですが)。本音では、志望理由など何もないわけです。知られた企業に入れればラッキーだなというレベルです。ただ、それではどこの会社にも入れないわけです。自分なりに志望理由を考えなくてはいけません。

そこでわたしが思いついたのは、唯一学んだ「東京一極集中」を軸にした論理展開です。当時の日本が抱える課題の多くは、東京一極集中がその原因であるというところからスタートし、それを解決する方法は以前から語られてきたが、いずれも一長一短あると同時に、現実的な解決策ではなく、(当時は遷都や首都機能の一部移転などが語られていました) 現実的な解は大きく2パターンあるとわたしは主張しました。

1つ目は、物理的に短時間で全国をつなげる方法です。リニアモーターカーにより、短時間で人の移動を可能にすることで、東京に集中することのメリットを相対的に減らすというもの。

2つ目は、情報通信の発展。当時はマルチメディアなどというワードが出始めでしたが、通信とコンピューターを融合させ、どこにいても情報にアクセスできるようにすることで、一極集中を緩和させるというものです。

前者の志望理由で、JR東海を受けました。
後者の志望理由で、NECを受けました。NECのテストは、NECへの提言というテーマの作文を書いたと記憶していますが、卒論で書いたような内容を書いて、面接官に褒められたのを覚えています。

1994年に社会人になってから、27年が経ちました。インターネットは全世界に張り巡らされています。コンピューターと通信は融合し、当時は高価なシステムだったテレビ会議もすっかり普通のことになりました。

かたや、冒頭のニュースのような現実もあります。リニアモーターカーはいまだに開通していません。

もちろん、社会人人生をかけて、一つの大きなことを成し遂げるというのは素敵なことだと思います。しかし、もしあの時JR東海に入れていれば(非常に狭き門でしたので、入りたくても入れなかったわけですが)、わたしは今ごろどこで何をしていたでしょうか。。。

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