「らしさ」は強さだと思います
「らしさ」って強いですよね、というお話です。
かれこれ10年近く昔の話です。 お客様でお世話になっていた、とある有名な調理師専門学校の方と、ランチを少し高級な和食屋さんでご一緒しました。
色んなお話をしながら、コース料理を堪能していたのですが、話の流れのなかで、そのお客様は、さらっと驚きの一言をおっしゃいました。
「これ、うちの学校の卒業生の味ですね」と。
その方は、料理の先生や元料理人ではなく、事務方のエグゼクティブでしたので、わたしは、すっかり冗談だと思いこんでしまいました。
しかし、どうやら冗談ではないようです。 お客様いわく「料理の基本となる出汁は学校の特徴が出る部分なんです」とのことでした。 同席されていた、もうお一方も「はい、私でもわかりますよ」とおっしゃっていました。
料理をたべて「この味は!! シェフを呼んでください」というのは、漫画の世界の話だと思っていましたので、かなり驚いたのをいまでも覚えています。
おそらく、それがその調理学校さんの「らしさ」なんでしょう。 「逆転のPL」のような、伝統の力というか、個性というか。
「らしさ」は一朝一夕には作ることは出来ず、良い仕事を継続して初めて作り上げられるものなのでしょう。
「らしさ」がある学校、会社、人、チームは強いなと感じた出来事でした。