「形から入る」ことも大切 ノー残業デーの設定から、数カ月後にベビーブームということもありました。
何かを大きく変えるとき、「形から入ること」も必要だと考えています。
こんなことがありました。
当時、わたしが働いていた会社では、残業が多く、ワークライフバランスの改善が必要という議論になっていました。しかし、おそらくマネジメントから現場まで、「ワークライフバランスなんか関係ない。結果を出すために働くんだ。」というのが本音だったのではないでしょうか。
そんななか、会社は行動しました。毎週水曜日はノー残業デーにすると宣言したのです。
社員の反応は冷ややかでした。
「じゃあ、この仕事誰がやるの?」
「好きで残業しているんじゃない。早く帰れるなら、帰ってるし」
「どうせ帰ってから、家で仕事するだけどね」
「帰ってもいいけど、数字が落ちても文句言わないでね」
「こうやって本質的なところに手をつけずに、形から入っても意味はないよ」
この会社の強いところは、やると決めたことはやるという実行力です。このノー残業デーは形骸化しませんでした。
ブツブツ言っていた社員たち(わたしもそのうちの1人でした)も、このルールを守りました。「仕事終わってないけど、帰れと言われるから帰るよ」と。
しかし、わたしたちは、次第にそれに順応していきました。仕事の仕方を考えて変えたのです。本質的でなく「形から入った」アクションでしたが、後から本質がついて来たわけです。
その一年後、会社はベビーブームになりました。
わたしは、何かを大きく変えたいと思ったとき、根拠のない数値目標を設定したり、形から入ったアクションプランを設定することに賛成です。
これまで、色々論理的に考えて、根拠のあるアクションプランを考えた結果、大きな変化がなかったのであれば、思い切って目標設定をしてしまえばいいと思います。「形だけだ」と言われても、「逆差別だ」と言われても。
週休3日だって出来るはずですよね。