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マーシャル・ゴールドスミス 『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』 やっぱりこの本です。

2023年8月、毎日一冊計画の一冊目は、やはりこの本にします。

リーダーシップやマネジメントに関連するビジネス書で、わたしが一冊だけ推薦するとしたら、この本を推薦するかもしれないなという本です。

日本語のタイトルよりも、英語のタイトル "What Got You Here Won't Get You There"のほうが、この書籍の内容を表していると感じます。

著者のマーシャル・ゴールドスミスは、元GE CEOのジャック・ウェルチさんなど、多くの企業経営者のコーチです。

わたしが、この本を初めて読んだのは、30代前半だったでしょうか。
様々なリーダーシップに関する本を読み、何かを学ぼうとしていた当時のわたしが、この本に出会い「必要なことは、この本に全部書いてある」と感じたことを覚えています。

この書籍のなかには、「リーダーが犯しがちな、20の悪癖」が紹介されており、当時のわたしは、「あれもこれも、自分に当てはまる、、、」とハッとしました。そして、それはわたしだけではなく、「典型的」な「悪い癖」なのだということを知りました。

多くの有能なエグゼクティブは、自分の小さな欠点がゴールデン・キャリアを妨げる危険性に気づかない。さらに悪いことに、もう妨げだしていることに気づかない、またそれは直せるということに気づかない。

P.15

あなたは今「ここ」にいる。
あなたは「そこ」に到達できる。
だが頭に叩きこまなくてはならないのは、これまでのやり方では、「そこ」にはたどりつけないということだ。

P.16

成功した人たちは、成功に導く「正しい行動を多く」行ったおかげで成功しています。 その一方で、成功した人たちは、実は「間違った行動」も行ったにも関わらず成功してきました。

この「おかげで」と「関わらず」を混同してしまうことが、成功する人々の最大の過ちだということです。

成功する人々の最大の過ちは、「このように行動して、結果を出した。したがって、このように行動すれば私は結果を達成できるにちがいない」と想定してしまうことだ。

P.38

ピーター・ドラッカーはたくさんのすばらしい話をしてくれたが、とりわけ叡智にあけたコメントだと思ったのは「私たちはリーダーに何をすべきか教えるのに多大な時間を使うが、何をやめるべきかを教えるのに充分な時間をかけていない。私が今まで出会ったリーダーの半数は、何かすべきか学ぶ必要はない。彼らが学ぶ必要のあるのは何をやめるべきかだ」

P.53

グローバル企業の役員レベルであれば、確かに「何をすべきか学ぶ必要はない」かもしれないけど、「わたしには、もっと学ぶべきことは沢山あるよ。」と言いたくなりますが、ここでマーシャル・ゴールドスミスが言いたいのは、そういうことでは無いのでしょう。

ここで、対人関係の行動、とくにリーダーシップの行動にかかわる問題点を紹介します。

1 極度の負けず嫌い。 何を犠牲にしても、どんな状況でも、まったく重要でない場合でも、勝ちたいと思う気持ち。
2 何かひとこと価値を付け加えようとする。 どんなことにでもちょっと口出ししたいという強い欲望。
3 善し悪しの判断をくだす。 他人を評価して、自分の基準を他人に押し付けようとする気持ち。
4 人を傷つける破壊的なコメントをする。 不要な皮肉や痛烈なコメントをする。そうすれば自分が切れ者で機知のある人に見えると思う。
5 「いや」「しかし」「でも」で文章を始める。 これらの否定的・限定的な言葉を使いすぎる。ひそかに「私が正しいんだ。あなたは間違っている」と言っているようなものだ。
6 自分がいかに賢いかを話す。 他人が考える以上に私は賢いんだと見せたい欲望。
7 腹を立てているときに話す。 感情的な興奮を経営ツールとして利用する。
8 否定、もしくは「うまくいくわけないよ。その理由はね」と言う。頼まれもしないのに否定的な考え方を他人に吹き込もうとする。
9 情報を教えない。 優位な立場を保つために、情報を他人と共有しようとしない。
10 きちんと他人を認めない。 賞賛し褒賞を与えることができない。
11 他人の手柄を横どりする。 成功に対する自分の貢献度を過大評価するいちばんいやな手口。
12 言い訳する。 不愉快な行動を、変えることのできない生まれつきのものとして片づけ、他人がしかたないと思うようにさせる。
13 過去にしがみつく。 自分の責任を過去の出来事や人のせいにする。自分以外の人すべてのせいにすることの一例。
14 えこひいきする。 誰かを不公平に扱っていることに気づかない。
15 すまなかったという気持ちを表さない。 自分の行動に責任をとらない、間違いを認めない、自分の行動が他人にどう影響したかを認めることができない。
16 人の話を聞かない。 職場の人に対して敬意を払わない、もっとも受動攻撃的な形。
17 感謝の気持ちを表さない。 非常に基本的な悪いマナー。
18 八つ当たりする。 たんに手助けしようとする罪のない人を攻撃したいという誤った欲望。
19 責任回避する。 自分以外の人みんなを責める。
20 「私はこうなんだ」と言いすぎる。 自分の欠点をまるで長所のようにほめそやす。それが自分なんだと主張する。

P.61

これら20のリストの中から、1つか2つの深刻な問題だけを選び出して、改善しようというのが、行動変革を得意とするエグゼクティブ・コーチである、マーシャル・ゴールドスミスのアプローチです。

成功している人の「対人関係の問題」を探し出すことの重要性は、ポジションが上がれば上がるほど、問題は行動に関連したものなるからです。

「専門能力に長けた人ではなく、対人関係に優れた人が必ず勝つ。

P.64

20の悪い癖のくわしい解説や、どうやって改善していくのかという点については、是非本書を手にとってみてください。

わたしも他人に薦めるばかりでなく、改めて読み直してみたいと思います。

みんなにも読んでほしいですか?

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