コーチの役割はデコボコの壁?
「壁打ち」という言葉がありますね。
もともとは、テニスなどの練習として、一人で壁に向かってボールを打ち続けることから生まれた言葉かと思います。ビジネスの世界では、会話のキャッチボールを通じて考えを整理する行為といったところでしょうか。
コーチングというと大げさですが、「コーチは壁打ちの相手」だと思っていただけると良いかと思います。
壁ですので、壁が自分から球を投げることはありません。来た球(言葉)に対して、球を返す(問いかける)のが壁です。
壁は壁でも「いい感じにデコボコの壁」です。時には球がまっすぐはね返ってくるし、時には上下左右へ想定していなかった方向へはね返る。壁打ちしている人にとっては、まっすぐ返ってくる球を打つだけでなく、色んな方向に返ってくる球に対応することで練習のレベルが上がっていく。そんな壁になることがコーチの役割なのではないでしょうか。
このいい感じというのが難しいわけですが、いい感じを出すには、ジーンズや盆栽などと同じように、年季と訓練が必要なのかもしれませんね。