細かい話こそ大切な話だったりします
誰かと会話をするとき、「こんな細かい話、いちいち話すべきなのだろうか? 」と思うことがあるかもしれません。でも「細かい(とあなたが思うかもしれない)話こそ、大事な話です」という話です。
家族同士であればまだしも、ビジネス上で、「細かい話」をするという行為に躊躇する方は多いでしょう。 わたしも、「これも細かい話だから、いちいち言うまでもない。あれも細かい話だから、いちいち言うまでもない。」 というスパイラルに入ってしまい、結果話すテーマがなくなるということがよくあります。
ビジネススキルという観点では、相手のレベル感に合わせて会話をするということは必須のスキルです。 営業であっても、マーケティングでも、サポートでも、相手の役職レベル、知識レベル、関心レベルにあわせた会話をすることは必須です。 社内であっても、CEOへ報告する内容と同僚と話をする内容は違うでしょう。
相手のレベル感に合わせず、細かい話ばかりをしてしまうとどうなるか? 営業シーンでは、CXOレベルの方に対して、細かい製品紹介に終始してしまい、ビジネス課題の会話ができなかったなどはよくある話です。 それは確かにいけません。
ただ、シーンが変われば「細かい話こそ大切な話」になります。
どういう時でしょうか? それは皆さんがマネージャーと会話する時です。 皆さんが躊躇するかもしれない、その細かい(とあなたが思っている)話は大切な話です。
なぜ大切なのか? わたしは、その細かい話こそ「直近で困っていることや、日常気になっていること」であり、その細かい話こそ「会社のなかで起きているリアル」であり、その細かい話こそ「大きなビジネス機会のヒント」であり、その細かい話こそ「大きな火種のもと」だと思うからです。
そして、複数の人と話をし「細かい話」を積み上げていくことで、共通点がクリアにみえてきます。 「あ、この人も同じことを言っている。」と。 複数の人が言及している「細かい話」は、もはや細かい話ではありません。
こういった細かい話(くどいですが大切な話です)を、話し手が省略してしまうと何が起こるか? たいてい良くないことが起こります。 ただでさえ、伝言ゲームというのは物事が正しく伝わりにくいです。 温度感も伝わりにくいです。 伝言の途中に一人楽観的な人がいるだけで、本当は大きな問題も、「小さい課題はあるけど問題ありません」にすり替わって。 そんななか、一人一人が「細かい話」を避けてしまうと、社長に伝わる情報は「問題ありません」という情報だけになってしまうのです。
トップの写真は、黒い粒の中に大事な金があるというイメージ写真ですが、実際は、黒い粒1つ1つが重要な情報だという話でした。