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本多勝一 『新版 日本語の作文技術』

文章にも種類があって、文学的な詩歌、純文学もあれば、事実的な新聞記事、解説記事もある。

この本では、「事実的」文章だけを対象に、読む側にとってわかりやすい文章を書くことを目的にしている。センスとスキルがあるとするなら、スキルに着目している。

修飾語の語順や間違えると、文章は非常にわかりにくくなる。確かに読むときも書くときも迷うことはある。第二章では、「修飾語の語順 4つの原則」について一つの賞を使って書かれている。

読み飛ばしつつ、第八章に到達したとき、なぜ自分がこの本に興味を持ったのかを思いだした。

「第八章 無神経な文章」

1.紋切型 「手垢のついた、いやみったらしい表現。」
例として「ぬけるように白い肌」「嬉しい悲鳴」などが挙げられている。「雪景色といえば「銀世界」。春といえば「ポカポカ」で「水ぬるむ」。」などの表現を「ヘドの出そうな言葉」と述べている。(ここで一刀両断とでも言えば、それも「紋切型」なんだろう。)
そういえば、今日のお昼はプリプリの海老マヨを食べた。

2.繰り返し 「「そして」や「と思われる」など同じ言葉の繰り返し」
特に文末の繰り返しは注意する。

3.自分が笑ってはいけない 「なんとかおもしろく描こうとする気持がそのまま表面に出てしまって、結果は読む側にとってはちっともおもしろくないものになってしまった。」

一流の落語家は、おかしい場面ほどまじめ顔で演ずるらしい。文章においても「おもしろいと読者が思うのは、描かれている内容自体がおもしろいときであって、書く人がいかにおもしろく思っているかを知っておもしろがるのではない。」

4.体言止めの下品さ 「第一級の文章家は決して体言止めを愛用することがない。」

5.ルポルタージュの過去形 「私は今その現場にいないで、帰ってきて机の上で書いている」

6.サボリ敬語 「あぶないです」「うれしいです」など、今の時代だとどうだろう。「うれしうございます」とは言いにくい。

自分自身は文章を書くプロではないが、誰かに何かを伝えるという点においてはプロでなくてはいけない。自らへの戒めとしたい。(紋切型表現) 


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