日本企業で働く方へ。 外資系企業への転職も選択肢にいれてみませんか? 誤解払拭編
タイトルに「日本企業」、「外資系企業」という書き方をしましたが、本質的には、「日本企業」 v.s. 「外資系企業」といったステレオタイプの分類は正しくありません。
このnote.を読んでくださっている方のなかには、もしかしたら、こんなイメージをもっている方がいるかもしれません。
ざっくりと分類すれば、このような傾向はあるのかもしれません。しかし、皆さんが転職を考える際には、「日本企業」と「外資系企業」に関する既成概念・誤解を取っ払って欲しいと思います。
わたしの経験を少し共有いたします。あくまでも、わたしのIT業界における経験と知人から知り得た知見によるものです。
給料と安定について
外資系企業の給与は確かに高い傾向はあるかもしれません。 わたしは、日本の大企業で働いた経験がありますが、初めて外資系に転職したとき、OTE(On Target Earnings=100%ぴったり達成したとき)は、ほとんど上がりませんでしたが、達成率によるインセンティブで転職前の倍近い給与をいただくことが出来ました。 一方、チームを任せてもらった年は、OTEこそ上げていただきましたが、達成率は下がり、年収は大きく下がりました。(これは新任マネージャーあるあるだと思います)
一方、給料にはベース給料とインセンティブ給料という考え方があります。全給料の50%から70%程度は、達成率に関わらず支払われます(この必ず支払われる部分をベース給料といいます) ので、ギャンブル性が高いかというとそんなことはありません。
日本企業の中にも、成果給の会社は多くあるでしょうし、達成率に応じて高い給与を貰える会社はあるでしょう。大企業の役員などは非常に高い役員報酬を得ています。 当然外資系企業の中にも給料はそれなりの会社もあるわけです。成果と報酬について
日本企業で働いていた当時、若かった私は、「やってもやらなくても同じじゃないか」 と思っていました。 こう書くと、すごいパフォーマンスをあげたように聞こえると思いますが、大企業における3-4年目は、まだまだ若造です。 会社に育てていただいている最中です。 会社への貢献など微々たるものだったわけです。そんな勘違いもありながら、外資系に行ってみたら、成果と報酬がわかりやすく連動してて感動したのを覚えています。良くても悪くても全部自分に返ってきますので、妙なフラストレーションはなくなりました。 納得感があるという表現がもっとも近いかもしれません。チームワークか個人主義か
これは典型的な誤解です。 個人目標を持ち、達成率で給料が変動するような会社では個人単位で給料が変わりますし、個人間で差はつきます。これを個人主義と呼ぶなら外資系は個人主義と表現できるかもしれません。 だからといって助け合わないかというと、そういうことは一切ありません。むしろ同年代の仲間と辛い思いをしつつ、助け合いながら成功を共有するという感覚は、圧倒的にわたしが外資系時代に感じた感情です。
チームワークか個人主義か? というのは、ベンチャーだから、大企業だから、日本企業だから、外資系企業だからということではなく、その会社のカルチャー次第なわけです。クビになるかならないか?
パフォーマンスが出ないとき、本気になって改善に取り組み、改善が見られない場合は、「他に適正があるだろう」と考え、本人にとって一番良いキャリアプランを一緒に考えることはあります。外資系企業であっても日本法人ですので、クビになることはありません。日本の法律によって守られています。もちろん事業撤退などはありえますが、外資系だから日本企業だからという話ではないでしょう。将来が予測できる、できない
先が見えるというのは、よく捉えれば「安定」「安心」でしょう。 負の側面としては、「マンネリ化」「ワクワクしない」「希望がない」ということだと思います。
変化が大きくて先が見えないというのは、よく捉えれば「成長」「未知の未来」「飽きることがない」ということでしょう。負の側面としては「計算できない」「不安」ということだと思います。
これも、皆さんお分かりの通り、日本企業だから外資系企業だからという話ではありませんね。
そして、将来がある程度正確に予測できるほうが良いか、何が起こるかわからないほうが良いかは、個人の好みなわけです。スピード感と意思決定
これも日本企業や外資系企業という話ではありません。ベンチャーや外資系は早く、日本企業や大企業が遅いというよりは、会社によります。さらに言うと、マネジメントの覚悟と判断力によります。
わたしの例で言いますと、新卒で入った会社を辞めた理由の1つは、「何も決められない会社」「何も変えられない会社」だと思ったからです。次に入った会社のスピード感には感動を覚えました。ドメスティックかグローバルか?
わたしはグローバルな仕事をしたいと思ったことが一度もないのですが、面接ではよく候補者の方が言われるキーワードが「グローバル」です。
外資系企業=グローバルな仕事をしていると思われているようです。確かに外資系企業はグローバル企業です。 ただ外資系企業日本法人のテリトリーは日本に限定されています。 他の国に手出しをしてはいけません。
日本本社のグローバル企業は、世界に進出をしています。 マーケットは日本だけではありません。日本企業でも新しい市場へ進出するということはありますよね。 グローバルな仕事は日本企業でも出来るはずです。
グローバルな仕事ってなんですか? もしそれが、英語を使って海外の人と仕事をすることなら、確かに外資系企業ではそういう機会は多いです。社内を英語のメールが飛び交いますし、世界各国の優秀な人とも仕事できますし、海外の進んでビジネスモデルは参考になります。
本日は、誤解からくる外資系企業への不安や、過度な期待を払拭することを意識して書いてみました。次回は魅力編です。