わたしがB2Bマーケターだったら、こういう環境でしか働けません
わたしは、少しの間ですが、マーケティングの仕事をしていたことがあります。Marketoで働いていたときのことです。
マーケティングの仕事といっても、自身でマーケティングの実務経験が無いマーケティング部門長という役割でしたので、自分で何か施策を実行するわけではありません。
一緒に仕事をしていたメンバーは、皆プロでしたので、基本日々の業務はおまかせでした。わたしは、営業の受注、営業のパイプライン、インサイドセールスの動き、全リードソースのパイプラインジェネレーションを見ながら、ビジネスの全体感をメンバーへ伝えていき、その全体感を理解したメンバーが個々に、そしてチームとして目標に向けて動くという感じです。
かと言って、それぞれが好き勝手に動くということではありません。
「マーケティングは経営そのもの」という考えの会社でしたので、多くの意思決定は経営判断とも言えました。
また、外資系IT企業日本法人においては、人件費以外で一番お金を使うのがマーケティングでしたので、会社にとって重要な投資判断をするのがマーケティングとも言えます。 そういう意味では、メンバーからは業務上の相談を多く受けましたし、わたしも意思決定に際しては社長へ多くのことを相談しました。
マーケティングの意思決定は重要な意思決定が多いので、経営者との合意が必須なのです。
また「B2Bマーケター」は、営業の存在抜きに仕事は出来ません。 マーケティングの方向性は、Go to Market戦略次第です。 Go to Market戦略は営業戦略とイコールではありませんが、ターゲット顧客をどう設定するか? はGTMのなかで重要なステップであり、営業の協力なく決めるべきではありません。
また、マーケティングの成功・失敗は営業の売上次第です。 リードやパイプランは重要な指標ですが、「マーケティングは経営そのもの」である以上、売上に焦点をあわせる必要があります。作ったパイプラインを受注に持っていくためには、営業部門との協業は必須です。
マーケティングは営業部門との強固なパートナーシップが必須なのです。
経営者との合意が必須で、営業部門とのパートナーシップが必須であるのがマーケティングの仕事ですので、わたしなら、社長および営業部門長と根本の価値観・考え方が合うことが、その会社で働く必須条件です。 もちろん社長や営業部門長と意見が100%合うことなどありえません。 立場が違えば考え方も違うでしょう。 共通のゴールに向けて議論を交わすことも良いことです。
ただ、絶対に合わせておきたいのは、方向性です。 確認しておきたいのは倫理観です。立場が違う相手への敬意・配慮です。
経営者や営業部門長と価値観が合わない環境でのマーケティングは、最もやりがいがない仕事だと思っています。 経営者や営業部門長と一枚岩で取り組めるのであれば、マーケティングは最高にやりがいがある仕事です。
面接においては、マーケターの皆さんが相手を面接するつもりで妥協せずに挑んでもらえると良いのかなと思います。